建築リフォーム

米国中東部の建築・不動産視察(81) ニュージャージー州・フェアローン【ラドバーン開発】TND開発

22日の視察レポート記事の続きです。米国の住宅地開発における住宅地経営手法は、主に西海岸における「ニューアーバニズム開発」とこのラドバーンのある中東部ニューイングランド地方で多い「TND開発(伝統的近隣住区開発)」よる開発地経営が多く、現在ではこれらの開発地経営手法が、確実の資産価値向上につながることが分かってきている。現在、この住宅地経営手法が、資産価値を失わない米国の基本となり、その重要な任務を担う住宅地管理法人ホームオーナーズアソシエイション(HOA)。住宅地の 40% は HOA による住宅地経営によるものである。日本の住宅地が、手離れよく売り逃げる販売手法で あるのに対し、米国は実に手離れの悪い長期にわたる商売を行っていることになるが、デベロッパーは国民の資産価値向上 に係る者として地域で尊敬される存在となっている。ここで重要なことは、住宅地の経営主体である HOA が、ルールを守 らなかった人にイエローカード(罰金)を課し、レッドカード(強制排除)で強制執行できる点である。レッドカードは住宅 所有者の先取特権を差し押さえる権利であり、執行は裁判によ る判決を要するが、判断基準は住宅地の法規にあたる CC&R’s により、実際の執行は専門の住宅会社が行う。HOA は住宅所有者全員に一票の投 票権を与えた独立法人として登記されるが、分かりやすく言う と HOA は、住宅地経営を行う政府であり、デベロッパーは政府の下で働く事業提案権をもつ官僚機構といえる。fde2be3ae59a5b283c0dd808fb337530de07e25e_92_2_9_2.jpg
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クルドサック(袋小路)はこの突き当りにある(画像はメイン道路から撮影)
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1930年代に建設された古い街区にはこのような消火栓が道路近くにある
米国西海岸のサンディエゴに近い「国境の軌跡」とよばれた「ランチョ・ベルナルド」の開発は1970-80年代
であるが、同じような消火栓(黄色)が置かれている。それ以降で見ないので年代を感じるものと言える
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左側の住宅はエクスペンション(増築)し窓と外壁、屋根をリモデリングたものと思われる
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ガレージも同様に後で増築されたもの 
ガレージはダーティールームとも呼ばれる清掃道具などを置く場所でもある
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