ここまでラドバーン開発における資産価値を失わないTND開発(トラディショナル・ネイバーフッド・デベロップメント)のソフトとハードな面について記載してきた。後半はここの住宅のデザインやリモデリングの様子(外観のみ)をレポートする。フィラデルフィアから、このニュージャージー州ラドバーン、そして最後の視察先であるニューヨーク州マンハッタンまでの日本人ガイドの加藤さんは親世代からブルックリンで暮らす日系米国人で不動産は本来の仕事ではなかったため内部までの視察は出来なかったが、この午前中は歴史的に古い街区を、昼食後は、比較的新しい街区の住宅地と目的を分けて視察の案内をしていただいた。
戦前の1920-30年代に開発された街区はハーフティンバー工法が多く、50年代の後半になると2X4工法が多くなる 現在の米国の住宅工法の9割以上は2×4工法であるが、これは戦争中に戦車のキャタピラを通すために使われた合板が大量に余ってきたため。
ダブルハング窓はビクトリアンやジョージアン様式に多いが、窓廻りの装飾は、よく見ると一件ごとに微妙に違う
太い街路樹がラドバーンの歴史を物語っている
窓、外壁、玄関廻り共に近年リモデリングされた家 鎧戸も完全にファークでデザインだけを残している
1階が煉瓦、2階が下見板張りのジュージアン様式 玄関はオーソドックスな木製でオリジナルなデザイン
鎧戸はやはりオリジナルなデザインを残し稼働できるもの
サンルームとしてエクスペンションされた家
左右を一体化した家 道路から家の間に駐車して奥はガレージではなく2件の渡り廊下に
リモデリングされている
鎧戸付のダブルハング窓、玄関は前にエクスペンションしドアもリモデリングされている
クラシカルなダッジゲーブル様式のシングル葺きの屋根
樹脂製のダブルハング窓、玄関のエクスペンション(2階バルコニーとアイアンレースの手摺)など
近年にリモデリングされた家
各戸の間の歩道を進むと公園、小学校へ通ずる
ダブルハングの窓、外壁の下見板張り。 手前のサンルームは増築したもの
各戸の間の歩道 この先に何があるのだろうか?と期待してどんどん中に入っていくと
コモン(公園)に出る
公園の片隅にあった木製やブリキ缶のトラッシュ 木で囲まれている
「エルドラド(楽園)」と名付けれた集合住宅街区へ向かった