欧米の住宅地や不動産視察に出かけ、現地の住宅地開発デベロッパーや不動産エージェントの話の中で「ロケーション」や「ビュー」「ランドスケーピング」という言葉をよく聞きます。それはなぜと聞いてみると最も大切なのは「ロケーション(立地)」1にロケーション2にロケーションと言われる理由がこのスカールズデールのシングルファリミーハウス(戸建て住宅)から見えてきます。鉄道駅からも近い住宅開発地でマンハッタンまで30分程度の距離、周辺の豊富なサービス施設、トップクラスの学校群、なだらかな丘陵地からの素晴らしい景観は90年前にこの住宅が建設された時点ですでに一等地として開発デベロッパーが目をつけて陣取った場所でもあるのです。それからマンハッタン島の人口移動の歴史は南のバッテリーパーク界隈から北にスプロール化され、現在NY市民の憩いの場であるセントラルパークはもともと岩盤の露出した湿潤地帯でこの開発が進むこことで現在のアッパーマンハッタンと言われるウエストパークやバーサイド地区に高級住宅が立ち並んできました。またこのセントラルパーク北端から現在のハーレム125丁目以北は、NY自体が英領以前のかつてのオランダ領時代の「ニューアムステルダム」と呼ばれ100年以上の歴史の名残を持ち超高級住宅地が残る地区もあります。このスカールズデールが100年近い歴史を持ちNYCの発展の延長上にあったことはNYCの歴史文化を知ることで見えてくるものがあります。