建築リフォーム

米国中東部の建築・不動産視察(147) ニューヨーク州・マンハッタン【不動産視察#8】ハーレム125丁目の再開発

 

ハーレムの中心は東西を走る125丁目で、この通りには有名な「アポロシアター」など多くの商店やレストランで溢れています。ここ数年、125thストリート沿いは大きな変貌を遂げ、今ではスタバやH&Mも進出しています。今は引っ越しているようですがWilliam Jefferson Clinton Office「クリントン元大統領事務所」をGoogleMapで見つけたときは、「エッ、ここに?」と半信半疑でしたが、たしかに、「目の前」にブラウンのビルがあります。 ハーレム再開発の流れは大きく2つあり(1)商業系店舗の誘致、(2)低・中所得者向け住宅の整備となっています。また、どちらを進めるにあたっても地域の安全性の向上は不可欠です。米国にはBID(ビジネス改善地区)と呼ばれる「街づくり制度」があります。これは地元の不動産所有者(主に商業系)から負担金を徴収し、それをその地区のために使う制度で、ニューヨークでは現在46の地域でBIDが指定され、ハーレム125thストリート地区もBIDに指定されており、BIDが中心となって地区内の清掃や警備、商業施設の誘致等を実施しています。米国の都市においては地区内をクリーンに保つことが重要で、125thストリートBIDの年間予算は、約60万ドルとなっていますが、地区清掃に15万ドル、安全の向上(警備員の配置等)に10万ドルを使っています。この画像はハーレム中心街の125丁目よりもやや北東のマルコムX通り~東のイーストリバーにかかる橋です。この橋を渡るとイチロー選手がいたヤンキーススタジアムがあります。そして、この橋のたもとに再開発された市営住宅で惨事が起きていました。私たちの視察の前の週に小学生の女児がエレベーター内で暴徒に襲われ射殺されるという事件です。ポケットに入ったたった7ドルを狙った犯罪です。このように再開発され安全になったとはいえ一つ目を離すと惨事と隣り合わせというのが現状のようです。案内していただいた日本人リアルターYoshiさんやSueさんも「この辺りには住みたくない」というのが現実かもしれません。
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この再開発された市営住宅で1週間前に惨事が起きていました。
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ハーレム125丁目に戻りました。
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