トロントはカナダ経済の商都で、金融、経済、通信、航空、メディア、芸術、映画、医療、教育、観光、スポーツなどの基幹産業の中心都市です。移民を多く受け入れたことを反映し、トロントは多文化的かつ人口構成も国際色豊かです。しかし、視察中の夜間の外出でも安全で、犯罪発生率は低く、街は清潔。カナダの中では物価は高いが生活水準は高く、世界中で住みやすい都市の一つとして毎年のようにランクされているようです。 米国の独立戦争後に、英国からの入植がはじまり「ヨーク」と呼ばれ、やがて「ニューアーク(現在のナイアガラ・オンザ・レイク)」から遷都されました。その後、現在の首都オタワ誕生までの18世紀末から19世紀半まで、首都トロントとして繁栄し続けています。第二次大戦後、東ヨーロッパ、中国からの移民が増えましたが1980年代までにトロントはモントリオールを抜き人口、経済共にカナダ最大となっています。近年、1998年の新生トロントまでトロントとその周辺のイーストヨーク、エトビコ、ノースヨーク、スカボロ、ヨークの6都市で構成されていましたが、中心部の商業地区に建つCNタワーやトランプタワーのような近代的スカイスクレーパーが一般的には注目されています。しかし、歴史文化を感じるビクトリアン建築などは、旧市街地および周辺に数多く点在し、また今回の視察では近年の住宅地開発として米国で普及するTND(伝統的近隣住区)の存在に驚かされました。視察2日目のスタートです。本来ならばそのまま、かつての遷都「ナイアガラ・オンザ・レイク」に直行のところ私のrequestで、トロント大学のほぼ北側の丘陵地帯の超高級住宅地界隈とナイアガラのダム電力会社の富豪の家「カサ・ロマ」に立寄っていただくこととなりました。まずはそこへ向かう途中の車窓から…
↓石造のグリーク・リバイバル様式
戸建ての間の隙間が日本的
地階を含む4階建のタウンハウス
カサロマ近くのシャトー建築
ビクトリアン・スティック様式
鐘楼を持つクイーン・アン様式
大富豪の豪邸カサ・ロマはフレンチ・シャトー様式