日本領事の公邸がある高級住宅地「ショウネシー」は現地の著名な日本人不動産リアルターMr丈二村上さんの解説では、バックヤードは、通常フェンスをめぐらし、プライバシーを重視しますが、フロントヤードは、通常フェンスはなく、郵便屋さんが庭伝いに通り抜けるようです。面白いのは、家の所有者が、隣との境界線をハッキリと認識していない場合が多いこと。登記上はハッキリと定まっていますが、所有者に「境界線はどこ?」と尋ねると「あの木の外側辺りじゃないかなぁ…」みたいな返事が返ってくるそうです。領事館公邸はセキュルティの問題でフェンスで覆われていますが、一般的には結構おおらかなようです。ここの特徴は手の込んだロートアイアンが多く、ハーフティンバー工法の英国式で言う「ブラック&ホワイト」のスティック様式が多くありました。ハーフティンバーは、エリザベス1世がチューダー王朝の最後の王であり、日本では「チューダー様式」と呼ばれることが多いです。英国や米国、カナダでは、北ドイツ出身であるアングロサクソンがバイキングの船大工の技術と建築デザインに回帰したとして「エリザベス様式」と呼ぶことも多いです。そのチューダー様式は基本的に「英国のゴシック様式」のことで、石積みや煉瓦積みの組積造が一般的ですが、木造建築でも、急こう配や開口部にワンポイントでアーチを取り入れゴシック建築と呼びます。この木造建築のハーフティンバー工法を外観だけをエベレーションの化粧として取り入れたものが「ビクトリアン・スティック様式」と言います。