最初の不動産物件(#1)の内覧を終えて移動中。カトリーナとリタの2つの強大ハリケーンで甚大な被害を受けたNew Orleansであるが、その後の復興は我が国の土砂災害等よりもはるかに早かった。ご案内いただいたNew Orleans大学の教授であり不動産リアルターでもあるクレン典子さんに「日本の災害でローンの最中で家を失った方々が2重ローンに苦しんでいる」と話を向けたところ「それは自国民ですよね?税金を払っている国民を何故政府は救済しないのですか?」と日本の住宅産業とcredit金融に驚きの反応をされていた。これはここに限らず米国、英国、ドイツで同じ話をすると驚かれる現象である。復興後のこの住宅地では盛り土をしてやや敷地を高く、余裕のある世帯は高床式に建て替え、リモデリングではベースを上げる作業が行われたそうだ。わが国でも大地震の後に「引き舞い屋」が敷地の中で家屋を移動し再生する再生文化がかつてあった。しかしながらスクラップアンドビルドが横行した現在では間違いなく建て替えという選択がほとんどであろう。残念なことである。