建築リフォーム

米国中東部の建築・不動産視察(149) ニューヨーク州・マンハッタン【不動産視察#8】ハーレム125丁目の再開発

NYは歴史的に見ると9.11で失った旧ワールドトレードセンターのあったダウンタウン、つまり南の方から栄えていったため、北部のハーレム地区は荒廃地区だった。クリントン民主党政権時代に連邦政府がエンパワーメントゾーンという再開発重点推進地区を定めて財政補助を行い、具体的施策は、地元の非営利団体が中心となり、開発プロジェクト「ハーレム125丁目・端から端までがっつり再開発プラン」が実行されました。その範囲は、NY在住でなくても、地図で見ても、ブロードウェイから2ndアベニューまでの広範囲が対象となっていました。1999年、125丁目のメインストリートに「スタバ」がオープンし、2001年、クリントン元大統領が事務所を開設する頃から、ハーレム再開発は一気に進んできました。ハーレムが、悪循環から抜け出すために、まず地区内および周辺の環境をよくし、いかに周辺の環境をいい状態で保つかは、住民や観光客にとってだけでなく不動産所有者にとって継続的な課題となりました。 そのハーレムには、昔から魅力のある施設や建物が多く残っていました。125thストリートのアポロシアターはハーレムの象徴ですし、多くのソウルフード・レストランやジャズ・クラブ、古い建築物や教会は、それだけで人を集めることができます。ハーレムの復興は、複数の地下鉄路線の駅があるこの125thストリートを中心に行われました。清潔で安全、誰もがハーレムを安心して歩ける空間を少しずつ広げていき、そのエリア拡大が行われ低・中所得者向けの新しい市営住宅が建設されました。先日掲載したヤンキースタジアムの近くの市営住宅で$7目当ての女児殺人事件が起きました。「ゲットー」と呼ばれる危険地域は未だ存在し、麻薬や犯罪の巣窟となっており、犯罪に関わる未就学の子供たちの、未就職、犯罪…ここでも悪循環が起きているのが現実のようです。地域環境の改善と同様に子ども達の教育環境の確保が求められています。さて一行は125丁目の超有名なソウルフード・レストランへ「シルビアズ」と向かいました。
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